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羽毛布団のボリュームがなくなる原因は使い方より「しまい方」でした

衣替えのたびに思うんです。この押し入れ、どうしてこんなに布団だらけなんだろうって。

我が家は夫婦と小学生の子ども二人の四人家族。当たり前ですが、羽毛布団も四枚あります。毎年5月ごろに全部しまって、10月の終わりごろにまた全部出す。この作業がなかなかの重労働で、正直「早く終わらせたい」という気持ちしかありませんでした。

そんな適当な扱いをしていたからでしょうか。ある年、押し入れから出した布団を並べてみて、思わず手が止まりました。同じ日に同じ店で買った四枚のはずなのに、ふくらみ方がまったく違うんです。

同じ日に買った羽毛布団が、5年後にはまるで別物になっていた

ふっくらしている布団と、ぺたんこの布団

いちばんふっくらしていたのは、夫が使っている布団でした。逆にいちばん薄くなっていたのが、下の子の布団。並べて持ち比べてみると、重さも空気の含み方もはっきり違います。

最初は「子どもは寝相が悪いから」くらいに思っていました。でも考えてみれば、使っている時間はどの布団も同じ。むしろ夫のほうが体格もいいし、汗もかくはずです。じゃあ何が違うんだろう…と押し入れを見て、ようやく気づきました。

置き場所の差がそのままボリュームの差になっていた

我が家の押し入れは、上段と下段で使い方を分けていました。上段には夫婦の布団、下段には子どもたちの布団。単純に、重いものを下に、という発想です。

でも、押し入れの下段は湿気がたまりやすい場所なんですね。床に近いぶん空気が動きにくく、湿った空気は下に溜まる。しかも我が家は下段にぎゅうぎゅうに詰め込んでいたので、風の通り道がまったくありませんでした。

羽毛は湿気を含むとふくらむ力を失います。半年間、湿った空気の中で押し潰されていた布団と、風の通る上段でゆったり置かれていた布団。5年も経てば差がついて当然だったわけです。

布団は「使っている時間」より「しまっている時間」のほうが長い

これは計算してみて、けっこう衝撃を受けたことなんですが…羽毛布団を使うのはだいたい11月から4月までの半年。つまり残りの半年は押し入れの中にいるわけです。

使っている半年間のケアばかり気にしていましたが、実際には押し入れの中で過ごす半年間のほうが、布団の状態を決めているのかもしれない。そう考え方を切り替えてから、我が家の布団管理は変わりました。

我が家が実践している、羽毛布団の一年間

4月下旬:しまう前のひと手間で、次の秋が決まる

まず、しまう日を晴れた日に合わせるようになりました。しかも「今日は暖かいからしまおう」ではなく、その前の2〜3日も晴れていた日を選びます。前日まで雨だと、空気そのものが湿っているので。

当日は風通しのいい日陰に2時間ほど干して、途中で裏表を返します。直射日光は生地を傷めるので、ベランダの日陰か室内の窓際が定位置です。そのあと、湯冷めしないうちに…という言い方も変ですが、布団が完全に冷めてから収納します。温かいうちにしまうと、布団の中に湿気を閉じ込めてしまうと知ってからは、必ず夕方まで待つようにしています。

5月〜9月:押し入れの中でやっていること

収納方法も見直しました。以前は圧縮袋で空気を抜ききって、掃除機でぺしゃんこにしてからしまっていたんです。省スペースで気持ちいいんですよね、あれ。

でも半年間ぺしゃんこのまま固定されるのは、羽毛にとっては拷問みたいなものだと知って、やめました。今は通気性のある不織布の収納袋に、ふんわり入れるだけ。かさばりますが、そのぶん子どもたちのおもちゃを間引きました…これはこれで大変でしたけど。

あとは押し入れの下段にすのこを敷いて、床から浮かせています。除湿剤も置いていますが、それ以上に効いたのは、月に一度くらい押し入れの襖を全開にして扇風機を回すこと。梅雨時期にこれをやると、押し入れの中の空気がまるっきり違うのがわかります。

10月下旬:出したその日にいきなり使わない

これも以前はやってしまっていました。寒くなってきた日に押し入れから出して、そのまま夜に使う。

でも半年間しまわれていた布団は、多少なりとも湿気を吸っています。出したらまず半日ほど日陰で干して、両手ではさむようにして空気を入れてあげる。この日をわざわざ休日に設定するようになってから、出したての布団のふくらみが全然違うようになりました。

11月〜3月:毎朝の30秒だけ

シーズン中にやっているのは、朝起きたらすぐに畳まないこと、それだけです。

起きてすぐの布団は、体温と汗で湿っています。それをそのまま畳んだり、ベッドメイクしてしまうと、湿気が閉じ込められたまま一日が過ぎてしまう。なので朝は掛け布団を半分めくって、そのまま学校と会社に出かけます。見た目は少しだらしないですが、これがいちばん手軽で効果のある湿気対策でした。

子どもの布団だけ、どうしても先に傷む理由

管理を変えてからも、やっぱり子どもの布団のほうが早くへたる傾向は残りました。調べてみると、これには理由があるようです。

子どもは体温が高く、大人よりも寝ている間の汗の量が多いと言われています。小学生くらいだと、朝起きたときに髪が湿っているなんてこともよくありますよね。その汗はそのまま布団に吸われていくわけで、大人の布団より早く汚れが蓄積していくのは当然といえば当然です。

それに加えて、子どもの布団には突発的なアクシデントがつきものです。うちも下の子が熱を出して汗だくになったり、風邪をひいて寝ながら鼻血を出したりということがありました。そういうとき、私はつい濡れタオルで部分的に拭いてしまっていたのですが、実はこれ、あまりよくないやり方だったんですよね。

表面を濡らしても、中の羽毛まで水分が届いてしまうと、その部分だけ乾ききらずに残ってしまう。結果として、そこだけ羽毛が固まったり、においが残ったりします。汚れが気になる部分があるなら、中途半端に濡らすより、丸ごと洗ってしまったほうが確実だと今なら思います。

それでも、しまい方だけではカバーできないものがあります

収納を見直してから、我が家の羽毛布団はずいぶん長持ちするようになりました。以前のようにワンシーズンで目に見えて薄くなる、ということはなくなっています。

ただ、それでも防げないものがひとつだけありました。羽毛の内側に少しずつ溜まっていく、汗と皮脂の汚れです。

これは干しても抜けません。日光でも風でも、湿気は飛ばせても油分は落とせないんですよね。そして皮脂が羽毛の一本一本をくっつけてしまうと、どれだけ丁寧に保管しても、ふくらむ力そのものが戻らなくなります。

裏を返せば、我が家がやってきた収納の工夫は「汚れが溜まるスピードを遅らせる」ための対策であって、溜まってしまったものを取り除く方法ではなかったということです。ここに気づいてから、数年に一度は丸洗いに出すことを、年間スケジュールに組み込むようになりました。

ちなみに家庭の洗濯機やコインランドリーも検討しましたが、生地を傷めるリスクと、なにより乾燥が甘いと中で羽毛が固まってしまうという話を読んで、専門店に任せることにしました。子どもが顔をつけて眠る布団なので、洗剤に何を使っているかまで確認できるところを選びたくて、我が家は無添加石けんと完全個別洗いを掲げているしももとクリーニングにお願いしています。実際に出したときの流れや仕上がりは、別の記事にまとめました。

まとめ:押し入れを開けるのが、ちょっと楽しみになりました

羽毛布団のボリュームがなくなってくると、どうしても「もう寿命かな」と考えてしまいます。私も以前はそうでした。

でも同じ日に買った四枚の布団が、置き場所ひとつでこれだけ違う状態になったのを見てしまうと、寿命というより環境の問題だった部分がかなり大きいと認めざるを得ません。しまう前に乾かす、冷ましてからしまう、圧縮しない、床から浮かせる。どれも特別なことではないのに、やるとやらないとで数年後がはっきり変わりました。

そして、それでも溜まっていく汚れは、数年に一度きちんと洗って落としてあげる。この二つを組み合わせるようになってから、秋に押し入れを開けるのが少しだけ楽しみになりました。今年の布団は、どんな顔をしているだろう、と。

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